当センター集中治療部の讃井先生が共著者の論文が日本集中治療医学会雑誌に掲載されました。

「重症患者の栄養療法ガイドライン」では、重症化以前に栄養障害がなかった患者には、ICU入室後1週間は消費エネルギー量に見合った目標エネルギーの全量は投与しないことを推奨しています。
しかしその根拠のランダム化比較試験は欧米発であり、本邦ICUの患者は他国に比べて痩せ型であるため、栄養療法の効果が高い可能性があります。
そこで国際栄養調査に参加した本邦ICU患者162例を対象とし、ICU入室後早期のエネルギー投与量と転帰の関連について検討しました。

結果、本邦のICU患者群ではエネルギー充足率を高めることで死亡率が低下する可能性が示唆されました。

東別府 直紀, 讃井 將満, 祖父江 和哉, Heyland Daren K. 本邦ICUでのエネルギー充足率と転帰への影響 日本集中治療医学会雑誌 2019;26:25-27.