当センター救急科天笠医師が執筆した原著論文3編がChilds Nervous System、Acute Medicine & Surgery、日本小児科学会雑誌にそれぞれ掲載されました。
本研究は、乳児頭部外傷における神経学的予後不良因子を検討した論文です。乳児では生理学的未熟性から二次性脳損傷が起こりやすく、GCS12以下で呼吸への介入を検討する必要があり、早期の意識評価と呼吸循環への介入の重要性がわかりました。
本研究は、日本における乳児虐待頭部外傷の特徴と問題点を検討した論文です。本邦では年齢分布や所見に一部特徴があり、それを踏まえた診断・予防策、またさらなる本邦での大規模な調査が必要と考えられました。
天笠俊介, 北村真友, 佐藤公則, 黒坂了正, 松井彦郎. 地方における集約化による小児重症診療体制の確立. 日児医会誌. 2018 Sep; 122(9): 1441–1449
長野県における重症小児集約化のための方策とその効果について検討した論文です。地方における重症小児集約化と予後改善には、三次医療施設の体制整備、搬送手段の整備、垣根の低い地域連携が重要であるとしています。